5秒以内に動くことの効果

投稿日: 2019年4月9日


 TEDxSF「自分をダメにするのを止める方法”How to Stop Screwing Yourself Over”

 

 テレビやラジオの司会としてやベストセラー作家としてなど様々な分野で活躍し「motivational speaker」と呼ばれているMel Robbinsさんの動画です。

 主張は単純明快です。
 「欲しいものに向かって、つべこべ言わずに行動しろ」という思想です。
 ただし、単純であることと簡単かどうかは別ものです。

 大概の人は欲しい結果やなりたい将来があるのに、あれこれ(結果やコスト、将来への影響など)考えて行動できないか、諦めてしまい行動しないで悩んでしまう。

 じゃあ、どうすれば良いのか?
 「5秒以内に動け」と分かりやすい方針です。
 分かりやすいからできるのかというとそれも別物ですが。

 だから強制的にでもできるように「自分自身をしつける”parent yourself”」ことが大切になります。
 

And by “parent yourself”, I mean it’s your job to make yourself do the crap you don’t want to do, so you can be everything that you’re supposed to be.
そして、「自分自身をしつける」とは、やりたくないことを自分でできるように仕向けることがあなた自身の仕事です。

 

 この考え方が役に立つ時もあると思います。でも、ウツなどで精神的に追い詰められてる時は逆効果なので、人それぞれの人生の山と谷を見きわめて使ったほうが良さそうです。

 特に間違えてはいけないのは、この話は自分がやりたいと思えることに向かって行動していくことを勧めています。「自分自身をしつける”parent yourself”」嫌なことでもできるようにすると表現していますが、その瞬間的につらい行動をとることで、将来的に良いこと楽しいことがあるとポジティブなイメージができる目的に向かう行動です。

 やっても良いことがなさそうだけれど、やらないと怒られるからとか、仲間に(組織に)いられなくなるからといった罰を回避するために行動するわけではありません。

 

 新入社員研修中だったり、営業部署への配属直後の新入社員の人たちが、駅前で大声で歌を歌わされたり、とにかく誰でも良いから名刺交換してもらおうとしてたりするのを見聞きすると(最近はだいぶ少なくなったと思います)その狙いと行動がはたして合致しているのか疑問です。
 「とにかく行動すれば良い」という考えで、馴染んでその後上手くいく人もいますが、馴染めなくてドロップアウトする人もいます。篩(ふる)いにかけて残った人だけ伸ばしていく方が企業の戦略として楽なのかもしれませんが、それでは組織としての多様性は失われてしまいます。

 

参照
How to Stop Screwing Yourself Over” Mel Robbins 2011 TEDxSF
Mel Robbins 個人サイト https://melrobbins.com/
The 5 Second Rule: Transform Your Life, Work, and Confidence with Everyday Courage ”(未邦訳)

 

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