参加型研修とは

 よく行われている講義中心の研修では、受講者の意識は講師の話しを聞くことに集中しています。この方法は既に答えの決められている知識の修得には効果がありますが、個別対応を求められる人とのコミュニケーションのような課題では、職場に戻ってから聞いただけの知識で行動を起こせるかどうかは個人の状況によりまちまちです。

 それに対して参加型研修では講師の話しを聞き、小グループでお互いに意見を交換しながら共同作業に取り組み、その後、共同作業内でのできごとを振り返えることで他者の視点や各自の違いに気づき、自分なりの答えをだすことを重視しています。

 答えを人から教わるだけではなく、自分で実践できる方法を見つけ出すプロセスを体験してもらいます。

 だから「やるといい事がありそう」「自分にもきっとできる」といった行動に結びつくモチベーションも高まり、職場に戻ってからも研修内で自分自身で気づいた”学び”を実践し続けることができるのです。

 

 参加者同士で話す時間を作れば、それだけで参加型研修になっているという勘違いがあります。

 ファシリテーションのしかたによっては、話しが盛り上がらずに気まずい思いをし、ますます人と話すことから距離を置こうとする人が出かねません。

 繰り返しになりますが、参加型研修は研修内での学びを職場で実践し続けることを最終的な狙いとしています。そのための共同作業(ワークショップ)であり小グループでの意見交換です。

 ファシリテーターが参加者にとって積極的に参加しやすくなる雰囲気を作っていくことが研修成功の秘訣です。

 

社内での協働と競争について

 Psychology Todayの記事「協働相手が競争相手に変わるとき”When Collaborators Turn Into Competitors”」を読んで。

 働き方改革と世間ではよく言われていますが、先日某所でお会いした管理職の方の話しです。
 その組織では働き方改革推進のために部署ごとに残業時間の削減率が一覧の棒グラフで張り出されるそうです。
 他部署と競争意識を持たせて削減する目論見なのは分かります。今のところはこの競争意識を刺激する方法もうまく機能しているそうです。
 でも、本来であれば全社で取り組んで残業時間の不公平をなくして削減していく方が良いはずなのに、この方法では全体最適ではなく部分最適で自分の部署を優先して残業時間を減らすような方法を取りかねません。
 もしくは見かけ上の残業を減らすために隠れ残業が横行してしまうような危惧もあります。
 本来ならば全ての働く人の負担を減らすことが働き方改革の趣旨のはずなのに、一部の人にしわ寄せが行くようでは本末転倒でしょう 。

 

Collaborating with people pursuing the same outcomes as you—whether that’s at school in a study group, at work with others trying to climb the corporate ladder, or something more personal, like trying to achieve a fitness goal—can be motivating.
 学校での勉強や会社内で昇進のために働いたり、フィットネスで目標を達成しようとするような個人的な取り組みでも、あなたと同じ目標を目指す人々とコラボレーションすることはやる気につながります。

 

But, at some point, this collective focus has another impact on participants—individuals pursuing similar goals start comparing themselves to each other.
しかし、ある時点で、この集合的な焦点が参加者に別の影響を与えます。同様の目標を追求している個人は、お互いを比較し始めます。

However, these competitive feelings may also create a sense of “pseudo-competition.”
しかし、これらの競争的感情は「疑似競争」という感覚を生み出す可能性もあります。

 

As the “competition” increases, people perceive their counterparts as a threat to their goal performance. At that point, the focus shifts from collaboration to earning positional gain against others. That’s when collaborators can turn into backstabbers.
「競争」が激化するにつれて、人々は相手を自分の目標達成への脅威と捉えています。その時点で、焦点はコラボレーションから他の人より有利な立場を得ることに変わります。協働者が裏切者に変わるのはそのときです。

 

There’s a cost to the individual and potentially the group when collaborators become pseudo-opponents. Harming others’ performance is likely to create hurt feelings, anger, and distrust. The negative consequences of sabotage on one’s own goal are clear; what we also can’t ignore are the potential negative interpersonal consequences among collaborators and teammates.
 協働相手が疑似的な競争相手になると、個人そして場合によってはグループにコストがかかります。他人のパフォーマンスを損なうと気持ちを傷つけたり怒りや不信感が生じる可能性があります。サボタージュが自分の目標に悪影響を及ぼしていることは明らかです。また、協働相手やチームメイトとの人間関係への悪影響も無視できないものです。

 
 残業時間はもちろん一つの指標になると思いますが、仕事や職場への満足度ややりがい充実感といった従業員満足度(Employee Satisfaction)も指標となります。

 他人の足を引っ張ってでも自分の目標達成を優先したくなるような制度や仕組みを作らないように慎重な取り組みが必要です。

参照
When Collaborators Turn Into Competitors” Szu-chi Huang Ph.D. 2019 Psychology Today
働き方改革特設サイト(厚生労働省)
囚人のジレンマ

行動に影響を与えるもの

 TEDxMileHigh「あなたの脳の実行機能がどのように機能するか、そしてそれをどのように改善するか”How your brain’s executive function works — and how to improve it”」から。

 マシュマロ実験という心理学の実験があります。幼児の前にマシュマロを1個置いて15分待てればもう一つあげると約束してひとりで部屋で待たせます。おあずけ状態で待たされるので子供にとってはストレスになりそれを我慢できるか見る実験です。

 

 今回の実験では「あなたと同じグループ(緑のTシャツを着ている)の子は待つことができた」と伝えることで待つ傾向が上昇しました。
 これは自分が属していると信じるグループによって行動に影響があらわれるということになります。しかも、グループは本当にあるわけではなく伝えられただけの創造の産物でしかなくても効果がありました。

 

 子供だから周りから影響されたのだと考える人もいるかもしれませんが、大人でも所属しているグループ(環境)からの影響はうけています。
 そのグループの判断基準で自分の行動に制限を加えていると、気が付いた時には自分の判断基準ではなくグループの基準で動くことが当たり前になってしまいます。

 このこと自体が悪いのではなく、その基準が現状に対して妥当かどうかを判断せずに前例踏襲してしまうことに問題があります。

 

 朱に交われば赤くなる。色に染まると言いますが、それが良いのかどうかは意識したいものですね。
参照
”How your brain’s executive function works — and how to improve it” Sabine Doebel 2018 TEDxMileHigh

スタートする小さな方法

 Psychology Todayの記事「「できない!」を超えて”Moving Beyond “I Can’t!””」から。

 誰でも何かを始めることが億劫な時があります。簡単な内容だと自分でもわかっているのに気が乗らないのでつい先延ばしにしてしまう。そんな時には気分転換をするとかちょっとだけ動いてみるなど、自分なりの方法を持っている人もいます。

In the case of activation, one of the best things you can do is ask yourself, “What needs to change right now so I can begin?”
アクティベーションの場合、あなたができる最善のことの1つは、「私が始めることができるようにするために今何を変える必要があるのか​​」と自問することです。

 元記事はADHDを患っている人に向けたものですが、この方法は誰にでも有効です。
 自分に問う質問を「気分、場所、期待、エネルギーのレベル、取り組み方」の5つの視点で考えてみると

“What can I do to create a shift in my emotional landscape right now?”
「今、私の感情的な状況を変えるために何ができるでしょうか」

 疲れや圧倒されて動きだせない気分なら、休憩や散歩をするか自信について話しをする。

“What about this space isn’t working for me?”
「このスペースはどうしたら良いのでしょうか?」

 散らかって集中できない環境なら、視覚的な情報を減らす。場所を移動する。

“Am I making this harder than it needs to be?”
「私はこれを必要以上に難しくしていますか?」

 完璧主義を手放す。良いものを目指しすぎない。

“Do I need to rest or be active for a bit to rejuvenate?”
「私は休むか、健康のために少しアクティブにする必要がありますか?”

 水分補給や軽食などのエネルギーを補給するか、ストレッチなどで軽く体を動かしてみる。

“Do I need help or more information? What is truly my goal here, and how can I stay on track?”
「助けが必要ですか、それ以上の情報が必要ですか。私のここでの私の目標は何ですか、そしてどうやって軌道に乗ることができますか?」

 先に必要な情報やリソースを探す。

 対処方法はあくまでも一例にすぎません。これらは自分がスタートできない・動けなくなっていると気づいたときに自問すると新しい道が見つかるかもしれません。

 

In sum, starting is, in essence, an act of change.
要するに、スタートは本質的に変化の行為です。
Recognizing the patterns of our resistance allows us to take a moment to pause, to reframe our narrative, and to intentionally choose the best way to begin.
私たちの抵抗のパターンを認識することで、私たちは一時停止し、物語を見直し、そして意図的に始めるための最善の方法を選択することができます。

 

 コーチングではスモールステップで最初の一歩を踏み出すことを大事にしています。動けないことで悩んだり罪悪感を覚えるのなら、関連する小さな変化から始めることがおすすめです。
参照
Moving Beyond “I Can’t!”” Michelle Frank, Psy.D., and Sari Solden, M.S. 2019 Psychology Today

目標もアップデートしましょう

 Psychology Todayの記事「それは私が人生の目標を達成する上で役立ちますか?“Will It Help Me Achieve My Life Goals?”」から。

 

 人生の目標があれば、選択肢に優先順位をつけやすくなり迷うストレスも少なくなります。どんなことでも漫然と取り組むよりも目標があったほうがモチベーションも湧いてきます。

 ただ、毎日の勉強や健康管理やダイエットなど単調な繰り返しでモチベーションの上がりにくいこともあります。目の前のことを片付ければ目標達成に一歩近づくと信じられれば良いのですが、長期間を必要とすることでは自分の成長が見えにくいので迷いが生まれたりモチベーションが徐々に低下していきます。

 また、人生の岐路と言われるような大きな決断に迫られる時もあります。進学や転職などその決断が後の生活に大きな影響を与えると思える選択です。

There are no right-or-wrong answers to any of these questions. The so-called correct answer depends on your values, interests, and goals.
これらの質問に対する正しい答えはありません。いわゆる正しい答えはあなたの価値観、興味、そして目標によって異なります。

 

But one thing is for sure; if your efforts aren’t in line with your goals, you will not accomplish them.
しかし、確かなことが1つあります。 あなたの努力があなたの目標と一致していないならば、あなたはそれらを達成しないでしょう。

 自分一人では努力している=忙しい状態で、客観的に自分の現状を振り返れないこともあります。話しを聞いてくれる誰かがいるだけで方向修正がやりやすくなります。

 

then when faced with difficult forks in the road, you can ask yourself one simple question: “Will it help me achieve my life goals?”
人生の岐路に直面したとき、あなたは自分で一つの簡単な質問をすることができます:「それは私が人生の目標を達成する上で役立ちますか?」

 この時の目標は、自分で決めた自分のための目標でないと遠回りになることが多くなります。
 今までは誰か(親や所属組織など)が決めた目標を達成するために努力していれば、一定の評価をもらえていたかもしれませんがこれからもそれが続くとは限りません。

 また、状況が変われば目標も変わるのが当然です。もちろん遠くの目標に到達するためには継続することが大切ですが、家族の状況に変化があったとか大きな出来事があったときには、自分が本当に大切にしたいことは何なのかを考え直す良い機会かもしれません。
参照
Will It Help Me Achieve My Life Goals?” Jim Taylor Ph.D. 2019 Psychology Today

完了までかかわれることがヤル気を上げます

 TEDxRiodelaPlata「仕事を楽しくするのは何か”What makes us feel good about our work?”

 

 管理職やリーダーシップ研修のプログラムの中にはメンバーのモチベーションを上げる方法なども含まれます。
 メンバーがどれだけやる気を出して仕事に取り組んでくれるかでもちろん成果に違いが出てきます。

 

 作業効率的なことだけを考えると分業で一人に一つの工程を任せる方が習熟して作業が早くできます。これが自動車会社のフォードが大量生産に採用した方法です。
 ところが、この方法では働く人のモチベーションが上がりません。

 フォードの生産方式とは逆にものが出来上がる(仕事が完了する)まで見届けたほうが、働く人にとっては達成感もあり自己効力感も高まります。そして、仕事の完了を自分の手元から離れた、部署から離れた、エンドユーザーに渡った、そのさらに先とどのタイミングだと考えるのかにも人それぞれ違いがあります。

 

 仕事の全体像が見えているリーダーや上司にとっては気にならない些細なことかもしれません。しかし、メンバーのモチベーションを上げることを考えると自部門が全体の中でどのようにかかわっているのか、その結果どうなったのかなども伝えることが大切です。

参照
What makes us feel good about our work?” Dan Ariely 2012 TEDxRiodelaPlata
The IKEA effect: When labor leads to love” Michael I.Norton DanielMochon DanAriely 2012 Journal of Consumer Psychology

バーンアウトしやすい職場

 Quick and Dirtytips.comの記事「バーンアウトの5つの要因”5 Surprising Causes of Burnout”」から。

 仕事にやる気が出ないと言うとサボリのように受け取られることが多いですが、環境によっては誰でも陥る可能性があります。
 本人の気持ちの問題で自分でどうにかすることが社会人として当然だという見方が主流だと思います。そして、やる気の落ちている本人も、自己責任でどうにかしないといけないとさらに自分を責めて悪循環になる場合もあります。

 ところがWHOは仕事に意欲が出ない状態(バーンアウト:燃え尽き症候群)も”International Classification of Diseases:国際疾病分類”に取り入れています。医療機関に受診しに行くことも選択肢のひとつとして上げられる状態です。

 そもそも仕事量が過剰で忙しすぎてバーンアウトになることは分かりやすい原因ですが、それ以外にも要因は複数あります。

Pressure to Achieve:達成へのプレッシャー
Pessimism :悲観論
Isolation :職場での孤立
Mindless Social Media Consumption:無駄にSNSを使いすぎる
Income Inequality:所得格差

 本人にとって達成できる見込みのない目標はモチベーションが下がるだけです。また、自分の将来に対して明るい展望が描けなければやる気が落ちます。
 上司からのサポートのない状態も要因になります。トラブルが生じたときに一方的に責任を押し付けられるようでは信頼関係は作れません。

 労力に見合った収入を得ていないといった感覚やあまりに大きな所得の格差は、搾取されているような不公平感を助長します。

 

 達成不可能な仕事量や目標を提示したり、職場で孤立した状態を作るなどは厚労省のパワハラの定義にも該当する項目です。働く意欲の高かった社員がバーンアウトしてしまうような職場環境では離職も減りません。
 
 適正な仕事量になるように業務改善も必要ですが、同時に職場での良好なコミュニケーションも必要です。
参照
5 Surprising Causes of Burnout” Ellen Hendriksen, PhD 2019 Quick and Dirtytips
Measuring Burnout” C. L. Cooper S. Cartwright 2009 The Oxford handbook of organizational well-being
国際疾病分類の第11回改訂版 QD85 Burn-out” 2018 WHO

感情労働には働く環境が大切です

 WorkingNation の記事「感情労働はソフトスキルの育成で成長します“Emotional workers thrive with nurturing of soft skills”」から。

 人と直接関わる職業のなかで感情労働といわれるものがあります。
 看護師、保育士、ホテル従業員、CA、クレーム対応など自分の感情を抑えて笑顔で接客することを求められる仕事だとイメージしてください。

 自分の感情をコントロールするようなスキル、いわゆる自制心はトレーニングをすれば高めることができます

Exercising these skills depends on circumstances at work.
これらのスキルを行使することは職場の状況に依存します。 

 ですが、個人がトレーニングでスキルを高めても職場の制度が適していなければ能力の発揮は難しいようです。

 

 一例として英国の看護医療関係の研究チームが北米、欧州、豪などの16の地域で調査したところ、看護師は患者との個人的なつながりが良いケアを提供するうえで重要だとみなしていると分かりました。

When nurses successfully form these authentic relationships, they tend to find deep satisfaction and a sense of purpose in their work.
看護師がこれらの本物の関係をうまく形成するとき、彼らは彼らの仕事において深い満足と目的意識を見つける傾向があります。

 しかし、特に高齢の患者や認知症の患者のケアをする施設などでは、看護士の人数不足で十分に患者と時間を取って信頼関係を築くことができないと感じていることが分かりました。

When nurses aren’t able to deliver care the way they feel they should, they often end up feeling guilty and frustrated, leading to emotional burnout.
看護師が思い通りにケアを提供できないと、罪悪感や欲求不満を感じ、感情的に燃え尽きることになります。

 燃え尽きることを防ぐために「スイッチを切る」と言った人たちもいました。スイッチを切り患者と心からの信頼関係を築く事をやめて表面的な業務に集中するのです。

 今後、感情労働の分野はさらに広がる傾向にあります。感情労働に従事する人たちが、仕事の中で思いやりのある人間として能力を自由に十分に発揮するためにはそれに見合った職場環境の整備も必要になります。
参照
Emotional workers thrive with nurturing of soft skills”Livia Gershon 2017 WorkingNation
Reducing burnout and enhancing job satisfaction: Critical role of hotel employees’ emotional intelligence and emotional labor” Jung Hoon Lee,Chihyung Ok 2012 International Journal of Hospitality Management
Increasing Emotional Intelligence through Training: Current Status and Future Directions” Nicola S. Schutte, John M. Malouff and Einar B. Thorsteinsson 2013 International Journal of Emotional Education

性格上の強みを伸ばしてくれる職場

 Michellemcquaid.comの記事「従業員の強みを伸ばすための5つの方法”5 Ways To Help Workers Develop Their Strengths”」から。

 ミシェル・マクアイドによる Strengths Lab 2019職場調査レポート(”The Change Lab 2019 Workplace Survey”)は従業員の性格上の強みの発達と職場や仕事とのかかわりに注目した調査です。
 レポートはMichellemcquaid.comのサイトから無料でダウンロードできます。
The Change Lab 2019 Workplace Survey”(※要アカウント登録)

 

 調査結果によると従業員が自分自身の強みを知って仕事に活かすことができれば、より高い成果を上げることができます。
 
 また、個人向けの強み調査を受けた人でも、結局その強みを活かした場所は職場においてチームサポートと関係の改善に使っていました。
 
 トップ5の強みを識別することができた従業員で彼らがチームに心理的安全があると感じ、リーダーたちと有意義な強みについての会話をしていて組織として彼らの強みを活性化することを約束している時に、その強みを使う可能性がより高まりました。

 さらに強みを活かすことができている従業員は仕事への満足感が7倍高く、積極的に行動する可能性は3倍高く、4倍の成果を出しているという調査結果もあるようです。

 

  • 自分の強みを仕事に生かすことでより高い成果と仕事に対しての満足感を得られます。
  • 強みを伸ばすことの意味についてリーダーは従業員と語る機会を定期的に持つ必要があります。
  • 従業員が強みを伸ばすためにできていることもできていないことも率直にリーダーと話せる関係を築く必要があります。
  • チームの心理的安全性を高め、お互いの長所を知り助け合う関係のあるチームをつくることでよりその強みを発揮できるようになります。
  • 自主性や能力、人とのつながりを組織的に支援し、強みに基づく文化への従業員のコミットメントを高めることがより強い組織文化となります。

 心理的安全はチームで仕事を進めていくうえで基盤となるものです。心理的安全を感じられないチームが増えた原因は会社内だけではなく社会全体を含めた複合的なものだと思います。
 原因追及をするよりも、全員がお互いのことを知って話し合い相互理解を深めることでもう一度心理的安全を作ることが必要です。もちろん組織として心理的安全を損なわないような仕組みを施行することも大切です。
参照
5 Ways To Help Workers Develop Their Strengths” Team MMQ 2019
The Change Lab 2019 Workplace Survey”アカウント登録すると無料でレポートをDLできます。

どのくらい人を励ます性格かの測定

 Psychology Todayの記事「あなたが人から好かれる人かどうか気付く12の方法”12 Ways to Find Out if You’re the Kind of Person Others Like”」から。

 人と信頼関係を築いていくうえで効果的な方法のひとつが相手を応援することです。ほめ言葉も大切ですが、同じように相手の可能性を信じて勇気づけ励まして見守っていくことも相手の成長を手助けする方法です。

 インディアナ大学のWong YJ他の研究によると励ましの言葉は、自分と相手のポジティブな関係をより強めるので励ます側にとっても良い影響があります。
 人を励ますという性格の強みを測定するために “Encouragement Character Strength Scale (ECSS).”が考案されました。

 

「人を励ます性格特性スケール」
”The Encouragement Character Strength Scale: Scale development and psychometric properties.”Wong YJ, Shea M, Wang SY, Cheng J.
以下の12の質問に普段通りに考えて回答してください。。
各設問は「強く反対する(= 1)」から「強く同意する(= 6)」まで6段階で評価してください。
合計値の平均があなたのスコアです。

1. Someone has told me that my words of encouragement to her or him provided hope during a difficult time in her or his lives.
 私からの励ましの言葉が相手の人生の困難な時期に希望を与えてくれたと人から言われたことがある。

2. I have been told that I have just the right words of affirmation for someone who is feeling down.
 私は誰かが落ち込んだ気分でいるときにかける適切で肯定的な言葉を持っていると言われたことがある。

3. I know how to use words of affirmation to address someone’s deepest fears.
 私は誰かが深い恐れに取り組むためにかける肯定的な言葉の使い方を知っています。

4. Someone has told me that my words of encouragement motivated her or him to consider a new opportunity.
 私の励ましの言葉で新しいチャンスについて考えるきっかけをもらったと言われたことがある。

5. I have been told that I have just the right words to help others believe they can achieve at the highest level.
 私は、彼らが最高レベルで達成できると自分で信じることを助けるために適切な言葉を持っていると言われたことがある。

6. My positive words have given someone the courage to pursue new opportunities that she/he didn’t previously consider.
 私の前向きな言葉が、相手が今まで考えていなかった新しい機会を追求することについて勇気づけたことがある。

7. I enjoy saying or writing something positive to encourage others to persevere in the face of hardship.
 私は、困難に直面している人が忍耐強くなれるように励ますための前向きなことを言ったり書いたりすることを楽しんでいます。

8. I find it meaningful to share words of inspiration with those who lack confidence.
 私は、自信のない人と奮い立たせるような言葉を分かち合うことは意味があると思います。

9. I like to share words of encouragement with others who are feeling dejected.
 私は落胆している人たちと励ましの言葉を共有することが好きです。

10. I get excited about inspiring others to fulfill their potential.
 私は他の人たちが潜在能力を発揮するために鼓舞することに興奮します。

11. I feel fulfilled when something I said or wrote to others encouraged them to pursue their dreams.
 私が人に言ったことや書いたことが彼らの夢を追求するように促したとき、私は満足したと感じます。

12. When I see others doing a good job, I like to encourage them to keep up the good work.
 他の人が良い仕事をしているのを見るとき、私は彼らが良い仕事を続けていくように励ますことが好きです。

 

You can also separate the subcategories of perceived ability (items 1-6) and enjoyment (items 7-12). The average ECCS score per item as reported for a sample of university students was 4.73, with the majority scoring between 3.95 and 5.51. If your score is in that range, then you’ve got an average degree of the ability to provide encouragement and hence be liked.
また、自覚している能力(項目1〜6)と楽しさ(項目7〜12)のサブカテゴリを分類することもできます。大学生のサンプルで報告された項目ごとの平均ECSSスコアは4.73で、大多数のスコアは3.95と5.51の間でした。あなたのスコアがその範囲内であれば、あなたは励ます能力を平均程度持っています。

 この点数はアメリカでの調査結果です、日本で検証すると数値に違いがあるはずなので参考程度に考えてください。
 数値の結果だけを気にするのではなく、定期検査のように自分がどのくらい人に励ますようなかかわりをしてきたかをチェックすることにも意味があります。

To sum up, fulfillment in life, as this study shows, seems to depend very strongly on not trying to surpass other people’s achievements, but in helping them overcome their challenges. By being a more encouraging person, you’ll not only be better liked, but you’ll like yourself better in the process.
まとめるとこの研究が示すように、人生の充実は他人が達成したことを超えようとするのではなく、彼らが彼らの挑戦を克服することを助けることに非常に強く依存しているようです。もっと励ます人になることで、あなたはより好かれるだけでなく、その過程において自分自身をより好きになるでしょう。

 

 設問の訳がこなれていないのはご愛嬌ということでご勘弁ください。
 日本版のECSSが開発されることを期待してます。
参照
12 Ways to Find Out if You’re the Kind of Person Others Like” Susan Krauss Whitbourne Ph.D. 2019 Psychology Today
The Encouragement Character Strength Scale: Scale development and psychometric properties.” Wong YJ他 2019 Journal of Counseling Psychology

天職は自分で創ってみる

 TEDxBend「天職が見つからない人がいるのはなぜなのか”Why some of us don’t have one true calling”

 子供のころになりたいと思っていた職業に就けた人はどのくらいいるのでしょうか?
 成長して知識が広がるにつれて、その時々でなりたいものが変わっていくことは当然です。それに時代の流れで新しくできる職業もあれば、廃れていく分野もあります。

The notion of the narrowly focused life is highly romanticized in our culture. It’s this idea of destiny or the one true calling, the idea that we each have one great thing we are meant to do during our time on this earth, and you need to figure out what that thing is and devote your life to it.
 狭く焦点を絞った人生という概念は、私たちの文化の中で非常にロマン化されています。それは運命あるいは一つの天職という考え方です。私たち一人一人がこの地球上で生きている間に為すべき素晴らしいことを持っていて、あなたはそれが何であるかを把握し、そのことに人生を捧げる必要があるという考えかたです。

 目的を一つに絞れと言われたことがあると思います。目移りしているとどちらも手に入らない確率が高くなるのかもしれませんが、それは優先順位の問題ではないでしょうか。
 逆に目的を絞りこまないおかげで様々な分野に挑戦できる可能性もあります。

A multipotentialite is someone with many interests and creative pursuits.
マルチ・ポテンシャライトとは 多くに興味を持ち創造を追求する人です。

You can also use one of the other terms that connote the same idea, such as polymath, the Renaissance person. Actually, during the Renaissance period, it was considered the ideal to be well-versed in multiple disciplines.
また、同じような考えを示す、博学者、ルネッサンス人などの言葉を使用することもできます。実際、ルネッサンス時代には、複数の分野に精通していることが理想と考えられていました。

 その時興味を持てたものに全力で取り組めば、いつか止めてしまってもその経験は無駄にはなりません。

Idea synthesis, rapid learning and adaptability: three skills that multipotentialites are very adept at, and three skills that they might lose if pressured to narrow their focus. As a society, we have a vested interest in encouraging multipotentialites to be themselves. We have a lot of complex, multidimensional problems in the world right now, and we need creative, out-of-the-box thinkers to tackle them.
アイデアの統合、迅速な学習力と適応力の3つはマルチ・ポテンシャライトの得意とする所であり焦点を絞れと強いられると失いかねない技能です。私たちの社会はマルチ・ポテンシャライトのありのままの姿を大事にするもっともな理由があります。それは今の世の中に山ほどある複雑で多次元的な問題に取り組むには創造的で型にはまらない人材が必要なのです。

 ひとつのことを継続できない自分を嘆くのではなく、過去の経験を活かす方法を考えるか経験をつなぎ合わせて新しい分野を創造することができれば、これまで解決できなかった問題を解消したりイノベーションを起こせるかもしれません。

 天職と言われると「何をしたい」のかと考えがちですが「なぜしたい」のかという視点から考えた方が腑に落ちやすいです。
参照
Why some of us don’t have one true calling” Emilie Wapnick 2015 TEDxBend