目標もアップデートしましょう

 Psychology Todayの記事「それは私が人生の目標を達成する上で役立ちますか?“Will It Help Me Achieve My Life Goals?”」から。

 

 人生の目標があれば、選択肢に優先順位をつけやすくなり迷うストレスも少なくなります。どんなことでも漫然と取り組むよりも目標があったほうがモチベーションも湧いてきます。

 ただ、毎日の勉強や健康管理やダイエットなど単調な繰り返しでモチベーションの上がりにくいこともあります。目の前のことを片付ければ目標達成に一歩近づくと信じられれば良いのですが、長期間を必要とすることでは自分の成長が見えにくいので迷いが生まれたりモチベーションが徐々に低下していきます。

 また、人生の岐路と言われるような大きな決断に迫られる時もあります。進学や転職などその決断が後の生活に大きな影響を与えると思える選択です。

There are no right-or-wrong answers to any of these questions. The so-called correct answer depends on your values, interests, and goals.
これらの質問に対する正しい答えはありません。いわゆる正しい答えはあなたの価値観、興味、そして目標によって異なります。

 

But one thing is for sure; if your efforts aren’t in line with your goals, you will not accomplish them.
しかし、確かなことが1つあります。 あなたの努力があなたの目標と一致していないならば、あなたはそれらを達成しないでしょう。

 自分一人では努力している=忙しい状態で、客観的に自分の現状を振り返れないこともあります。話しを聞いてくれる誰かがいるだけで方向修正がやりやすくなります。

 

then when faced with difficult forks in the road, you can ask yourself one simple question: “Will it help me achieve my life goals?”
人生の岐路に直面したとき、あなたは自分で一つの簡単な質問をすることができます:「それは私が人生の目標を達成する上で役立ちますか?」

 この時の目標は、自分で決めた自分のための目標でないと遠回りになることが多くなります。
 今までは誰か(親や所属組織など)が決めた目標を達成するために努力していれば、一定の評価をもらえていたかもしれませんがこれからもそれが続くとは限りません。

 また、状況が変われば目標も変わるのが当然です。もちろん遠くの目標に到達するためには継続することが大切ですが、家族の状況に変化があったとか大きな出来事があったときには、自分が本当に大切にしたいことは何なのかを考え直す良い機会かもしれません。
参照
Will It Help Me Achieve My Life Goals?” Jim Taylor Ph.D. 2019 Psychology Today

ヘミングウェイ効果:続けるためのモチベーションの上げ方

 Scientific Americanの記事「失敗を成功に変える方法”How to Turn Failure into Success”」から。

 

 心理学の用語で「ツァイガルニック効果」というものがあります。人は、完成した課題よりも未完成の課題の方が記憶に残りやすいというものです。
 逃した魚は大きいということわざもあります。あとちょっとで手に入ったとか、完成できると思っていることを途中で止められると、残念な気持ちで悔しくなるので完成させたいと思ったり、実際よりも大きく価値があったように記憶するのでしょう。

 ヘミングウェイは、この途中で止められると完成させたくなるという心理を執筆のモチベーションを保つのに使っていたようです。
 文章を節ごとに書き上げるのではなく、わざと途中の区切りの悪いところで一日の執筆を止めることで、翌日もすぐに取り掛かれるようにしていました。

The Hemingway effect: How failing to finish a task can have a positive effect on motivation
「ヘミングウェイ効果:仕事を終えられないことがモチベーションにプラスの効果をもたらす可能性がある」
In sum, the findings of this study indicate that under certain conditions, failure to finish a task can have beneficial effects on motivation to persist and continue the task. Implications for practice – particularly in educational contexts – are discussed.
要するに、この研究の発見は、ある条件下では、仕事を終えられないことが、仕事を持続させ続けるための動機づけに有益な効果をもたらし得ることを示している。特に教育の文脈で実践への影響が議論されています。
上記は「Thinking Skills and Creativity」より引用

 完了させることでえられる達成感を中途半端に阻まれるので 、次回取り組む時に完了できることがメンドクサさを超える報酬になります。
 取り組むと報酬があると期待できるのでモチベーションが上がります。
 
 ポイントは完了させる方法が分かっていることで、どうすれば完了させられるのか、まるで見当がつかない問題では効果が薄いように思います。

 
 途中で投げ出さずに続ければ目標に到達できる(完了できる)確率は上がります。

Couch, whose work was also featured in the special issue, adds that we “should really be thinking of failure as part of a process of iterating toward success.”
その仕事が特集号にも掲載されたCouchは、「私たちは本当に成功に向かって繰り返すプロセスの一部として失敗を考えるべきである」と付け加えます。

 目標未達=失敗と捉えるのではなく、成功までの途中経過だと考えられれば続ける気持ちにもなります。また、失敗したくないから新しいことを始めないではなく、新規の取り組みへのハードルも下がりますね。

 

 現実には期日やコストの問題で完了まで続けられないこともたくさん経験します。
 続けられなくなったから、その経験は全てが無駄で廃棄するという考え方ではなく、次のチャンスにこの経験を活かすという長期の視点で見られれば、不遇にも一喜一憂せず 取り組んでいけます。
参照
How to Turn Failure into Success” Rachel Nuwer2019 Scientific American
The Hemingway effect: How failing to finish a task can have a positive effect on motivation” Yoshinori Oyama 他 2018 Thinking Skills and Creativity

解決策は”なんとなく”くらいでちょうどいい

 Psychology Todayの記事The Principle of “Just Cuz”(Steven C. Hayes 2019.1.22)を読んで。

 新年の目標などでなにか大きなをこと決めて一大決心のもとに取り組み始めたけれど、あまりの大変さに投げ出してしまった経験はありませんか。

 これは問題解決で目標を立てた時も同じ事態に陥りがちです。

 自分で決めたはずなのに結果として三日坊主や中途半端でやめてしまうと、達成できない意志の弱いダメな人間だと自己肯定感をさげていくこともあります。

 記事では
Two Counterintuitive Reasons Why Most Resolutions Fail
ほとんどの解決策が失敗する2つの直感に反する理由として
Too Much Action” ”Too Much Pressure
が挙げられています。

 コーチングでは「スモールステップ」といって遠くの目標に到達するためのはじめの一歩として小さな具体的な目標を決めて行動することをすすめています。

 


 大切なことだから変わらなくてはならないと力が入っている人よりも、こだわりがないから変化できるという考えかた。

 しなければならないという外からの圧力ではなく、気が向いたからというぐらいの軽い気持ちで始めて、続けられなくてやめてしまっても気が向いたらまた始める。

 Just Cuz.”なんとなく”で続けていることが案外と目標達成の近道なのかもしれません。

 

参照
※この手の話は解決しないと即死するような切迫した状況を前提にしているわけではないのでその辺は元記事を読んで自分で判断してください(‘Д’)
https://www.psychologytoday.com/intl/blog/get-out-your-mind/201901/the-principle-just-cuz