信頼は人間関係の基礎

投稿日: 2019年4月3日

 TED「信頼を構築(再構築)する方法”How to build (and rebuild) trust”

 個人の関係も、組織としても信頼関係が崩れていると上手くいきません。
 システムやルールを作って厳しく適用すれば、信頼関係がなくても思った通りの結果が出るという論もありますが、お互いに信頼していないと自己の利益を優先してズルや誤魔化しが横行します。

 ルールを設定する側が事前にあらゆる事態を想定し、すべての対処方法を決めておくことは現実的でもありません。

 また、ルールで雁字搦めにすれば、それを超えて行動してくれることもなくなります。
 韓非子のように、親切心からの行動でも職分でなければ処罰するという極端さでは組織は硬直化します。

 Freiさんは信頼されるための3つの要素を上げています。

 

There’s three things about trust. If you sense that I am being authentic, you are much more likely to trust me. If you sense that I have real rigor in my logic, you are far more likely to trust me. And if you believe that my empathy is directed towards you, you are far more likely to trust me.
 要素は3つあります 誠実な人間だと思われたら 私は信頼されるでしょう 話に筋が通っていると感じられたら 私は信頼されるでしょう そして 私が相手に 共感していると思われれば 私はきっと信頼されるでしょう この3つの要素が働くと 強い信頼関係が築けます。

 

 1.誠実さ、2.言行一致、3.共感。
 この三つが欠けているリーダーの下では働きたくないですね。

 

And to the leaders in the room, it is your obligation to set the conditions that not only make it safe for us to be authentic but make it welcome, make it celebrated, cherish it for exactly what it is, which is the key for us achieving greater excellence than we have ever known is possible.
そして、ここにいるリーダー格の皆さん。あなた方の義務は 皆がありのままで(誠実で)いられる安心できる環境を整えるだけでなく、これを歓迎し讃え、ありのままでいることを大切にすることです。これが未知の領域に達する優れた成果を遂げる鍵となります。

 

But when we figure out this, when we figure out how to celebrate difference and how to let people bring the best version of themselves forward, well holy cow, is that the world I want my sons to grow up in。
つまり、異なる意見をほめたたえ、その人の最大の力を引き出す方法を見いだすことができれば、 なんとそれこそが私たちの子供が育って欲しい世界なんです。

 

 ここではリーダーが、皆にとって安心できる環境を整える義務があると説明していますが、実際はリーダーもありのままでいられない不安やプレッシャーを感じています。
  チームであるのなら、安心できるような心理的安全のある環境を実現するには、全員が実現のためにかかわる必要があります。

 自分と異なる意見を持つ相手でも、その人のことを信頼できるまで相互理解を深めることが最初の一歩なのだと思います。
参照
How to build (and rebuild) trust” Frances Frei 2018 TED
心理的安全がチームの成果をアップする

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