WorkingNation の記事「感情労働はソフトスキルの育成で成長します“Emotional workers thrive with nurturing of soft skills”」から。
人と直接関わる職業のなかで感情労働といわれるものがあります。
看護師、保育士、ホテル従業員、CA、クレーム対応など自分の感情を抑えて笑顔で接客することを求められる仕事だとイメージしてください。
自分の感情をコントロールするようなスキル、いわゆる自制心はトレーニングをすれば高めることができます。
Exercising these skills depends on circumstances at work.
これらのスキルを行使することは職場の状況に依存します。
ですが、個人がトレーニングでスキルを高めても職場の制度が適していなければ能力の発揮は難しいようです。
一例として英国の看護医療関係の研究チームが北米、欧州、豪などの16の地域で調査したところ、看護師は患者との個人的なつながりが良いケアを提供するうえで重要だとみなしていると分かりました。
When nurses successfully form these authentic relationships, they tend to find deep satisfaction and a sense of purpose in their work.
看護師がこれらの本物の関係をうまく形成するとき、彼らは彼らの仕事において深い満足と目的意識を見つける傾向があります。
しかし、特に高齢の患者や認知症の患者のケアをする施設などでは、看護士の人数不足で十分に患者と時間を取って信頼関係を築くことができないと感じていることが分かりました。
When nurses aren’t able to deliver care the way they feel they should, they often end up feeling guilty and frustrated, leading to emotional burnout.
看護師が思い通りにケアを提供できないと、罪悪感や欲求不満を感じ、感情的に燃え尽きることになります。
燃え尽きることを防ぐために「スイッチを切る」と言った人たちもいました。スイッチを切り患者と心からの信頼関係を築く事をやめて表面的な業務に集中するのです。
今後、感情労働の分野はさらに広がる傾向にあります。感情労働に従事する人たちが、仕事の中で思いやりのある人間として能力を自由に十分に発揮するためにはそれに見合った職場環境の整備も必要になります。
参照
”Emotional workers thrive with nurturing of soft skills”Livia Gershon 2017 WorkingNation
”Reducing burnout and enhancing job satisfaction: Critical role of hotel employees’ emotional intelligence and emotional labor” Jung Hoon Lee,Chihyung Ok 2012 International Journal of Hospitality Management
“Increasing Emotional Intelligence through Training: Current Status and Future Directions” Nicola S. Schutte, John M. Malouff and Einar B. Thorsteinsson 2013 International Journal of Emotional Education