雑感:銀行のトラブルを見て思うこと

投稿日: 2021年3月2日

 先日のみずほ銀行のトラブルを見ていて「戦略の失敗は戦術では補えない」という格言を思い出した。

 トラブルへの対応に現場の人達は頑張っていたのだと思う。(それでも実害を被った人達からすると怒り心頭なのも理解できる)普段の仕事だってお金を扱う仕事として決していい加減な事はしていないだろう。

 ただ、どれだけ現場が頑張っても、そもそも組織が進む方向を間違えていれば間違った場所にたどり着く。

 経営陣になる人も本来はその立場に昇進するに見合った成果をあげてきた有能な人たちだったはず。(派閥争い云々はとりあえず脇に置いておく)

 戦略を間違えていたと後になって言うのは簡単で、結果が出た現在から見ると確かにそう見える。でも、その戦略を決定する時点で得られていた情報やその時の環境がどうだったのかまで検証されることはあまり聞かない。ましてや、その時の人間関係の力学や決定する個人の心の内は今となっては本当のところは誰にもわからない。 (後年になって伝記的に述懐されることもあるが、 個人のバイアスと見栄で信憑性は人による。本人が正当性を主張しても言い訳として責任を追求される) 

 たぶん、ある一定の期間を想定した場合にはその戦略や方策が最適に見えたのだろう。 わざわざ失敗しそうな方法を選ぶ人はいない。その期間が長すぎれば途中で立ちいかなくこともあるし、短ければその後崩れていく可能性もある。

 長期の視点を持ちつつ、今ある目の前の仕事に取り組み、適否の確認を怠らず、必要とあれば修正を加えていく。PDCA。

 言うは易くとも、できてないなぁ。

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