よく行われている講義中心の研修では、受講者の意識は講師の話しを聞くことに集中しています。この方法は既に答えの決められている知識の修得には効果がありますが、個別対応を求められる人とのコミュニケーションのような課題では、職場に戻ってから聞いただけの知識で行動を起こせるかどうかは個人の状況によりまちまちです。
それに対して参加型研修では講師の話しを聞き、小グループでお互いに意見を交換しながら共同作業に取り組み、その後、共同作業内でのできごとを振り返えることで他者の視点や各自の違いに気づき、自分なりの答えをだすことを重視しています。
答えを人から教わるだけではなく、自分で実践できる方法を見つけ出すプロセスを体験してもらいます。
だから「やるといい事がありそう」「自分にもきっとできる」といった行動に結びつくモチベーションも高まり、職場に戻ってからも研修内で自分自身で気づいた”学び”を実践し続けることができるのです。
参加者同士で話す時間を作れば、それだけで参加型研修になっているという勘違いがあります。
ファシリテーションのしかたによっては、話しが盛り上がらずに気まずい思いをし、ますます人と話すことから距離を置こうとする人が出かねません。
繰り返しになりますが、参加型研修は研修内での学びを職場で実践し続けることを最終的な狙いとしています。そのための共同作業(ワークショップ)であり小グループでの意見交換です。
ファシリテーターが参加者にとって積極的に参加しやすくなる雰囲気を作っていくことが研修成功の秘訣です。
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